★★★★★ 2009-04-18 これで終わるのもったいない
以前たまたま立ち読みした矢城さんの作品が、かなりの凌辱系で「うひー、アタシだめだこりゃ」だったため、ずっと避けてたんです。
が。いやぁ、面白かった。悪ガキ仙狐×ツンデレ美人王子の中華風ファンタジー、狐や蛇や仙人・道士……色々出てきますが、違和感なくスルスル読めました。
乱暴でエロいけど、その実好きな相手には優しく一途な攻め、という設定がストライクでした。
反発していた主人公たちが、気持ちを通じさせた後の話をもっと読みたいなぁ。「人間よりはるかに寿命が長く年をとらない」二人、受けの王子を大好きだった弟と、何十年ぶりに再会したら……とか、切ない妄想もわいてくる。単にラブな二人をもっと見たいってのもありますが(笑)
続編、無いのかなぁ?
★★★★★ 2009-03-18 完結
これで終わりなんて勿体無い世界観とキャラクター達でした。
BLでは有りがちの、物語がお座なりに…なんて事はありません。きっちり書ききって下さいました。
多少、同じ説明を繰り返している部分もあり気になりましたが、それでも★5にしたのは、ファンタジー小説としての面白さにです。
BLのファンタジーに限っては、どんなに文章の素晴らしさを絶賛されている作家の作品でも読後、BL以外の部分に不満が残りました。でもこの作品には、それが無かったからです。
ただ注意は、1巻でもそうですが、攻以外からの凌辱シーンがあるという事でしょうか。地雷な方は、お気をつけ下さい。
雑誌連載からの再録のようですが、書き下ろしもあります。そのうちの1本は、その後の話で50頁以上あります。もう1本は小話のような感じです。
ああ、でもやっぱり、もっとこの先の冒険を読みたい。そう思わせる作品でした。
★★★★☆ 2008-10-16 読み応えあり
上巻、下巻ともにおもしろかったです。
設定や展開、キャラは王道をひた走っていますが、巧みな心理描写と作り込まれた世界観が飽きさせずに読ませてくれました。
舞台は戦乱期の中国を連想させるファンタジー世界。
攻めは仙狐。俺様でエロい単細胞ですが、正直で優しく純粋な悪ガキ。笑
受けは王子。潔癖で意地っ張り、でも頭脳明晰で誇り高い美人です。
ブラコンの弟と伝説の仙人が脇を固めます。
敵の仙蛇の妄執、受けのトラウマ、反乱が起きた国の奪還。
ラノベや漫画で見たことあるぞ?な感じでも、なんちゃっての多いBLで、このようにかっちりファンタジーをやっているものは少ないでしょう。
矢城さんの好きな陵辱も、いいブレンドでストーリーを引っ張ります。
上巻で反発し合っていた2人が、心を通わせていく過程が読みどころ。
巻末に幸せな後日談が載っています。
また、矢城さんのHPでも後日談の短編が読めます。
個人的に矢城さんの作品は当たり外れが多いですが、この作品はあたりでした。
ファンタジー好きの方もそうでない方も、2冊同時にどうぞ。
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