火崎 勇
価格:¥ 893 (Book)
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おすすめ度 ★★★★★
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★★★★★ 2005-11-11 想いの切なさが沁みる
如月の幼い頃のトラウマは、かなりシビアで痛々しい。
一人称で淡々と語られることで、余計に如月の冷え切ってしまった心情が惻々と伝わってくる。
尾崎は元ヤクザの不動産屋で、身持ちは悪いが遊び人ではなく、包容力を感じさせる大人の男の魅力を感じた。
凍りついていた心が少しずつ解け出し、その為に尾崎の元を離れようとする如月の想いが切なく心に沁みた。
明るい未来を感じさせるラストも後味が良く、読み終わってホッと救われる気持ちにさせられた。
実力派の火崎さんらしく、読者の心の掴み方を良く知っていると思った。
そう思いつつも、火崎さんの術中にはまって掴まれる心地よさも味わうことができた。
タイトルのつけ方も、さすがと思わせる。
亜樹良さんのイラストがセクシーで秀逸。
★★★★★ 2005-09-07 今回はかなり良かったです。
子供の頃、両親を目の前で亡くした主人公(右)は、人間を『物体』としかとらえられないというトラウマを抱えていた。そんな主人公に唯一手を差し伸べてくれたのが青年実業家(?)の男だった。
私、個人としてはシリアスだったけど、いい話だと思いました。せつない系です。
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