★★★★☆ 2007-03-10 まるでおしどり夫婦のような二人。
エビリティには数々の華やかなカップリングの男性達が登場しますが、
中でも一番落ち着いて静穏に見守っていられるのが、今回の主人公である
アルベルトと東城。
暗く重い過去を持つという共通点は同じながらも、アルベルトは太陽のように、
東城は月のように対照的な人格と生き方を形成した二人。
前巻から波乱の様相のままに続いたアルベルト×東城inベトナム編。
何故東城がようやく結ばれたはずのアルベルトに冷たい態度で豹変したのか、
ベトナムを訪れたのか、また大城ボスとその従兄弟である陣内に特別扱いされ
大切に扱われているのか、全てが明らかになる。
エビリティお約束のハッピーエンドではあるが、この作品の世界観を愛するファンならば、
この二人のこの結末は歓迎すべきものであるのでは。
また、いつもの受け視点側ドラマと違い、メインが攻であるアルベルト語りで
流れているのも新鮮。
アルベルトの「ユキ」への一途な愛情が深いと読者側に強く伝わる為に、
思わず真摯なラテン男を応援したくなってしまう。
エビリティの攻め男性は元々「過去は遊び人。しかし現在は一人を愛する」純愛肌のタイプが
多いが、このアルベルトはその中でも特出して粘り強く、また大人としての包容力に溢れていて好感度高し。
新装版には巻末に久家×益永のいつも通りのあどけない恋愛模様が漫画で収録
されているので、こちらのカップリング派にもお楽しみの一冊では?
ドラマCDにも収録されているエピソードなので、ぜひ読んでそして聞く感じ方もオススメ。
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