★★★★★ 2003-05-13 やっぱり王道です!
学園の絶対的な権力者、生徒会長・宇田川怜司。芹沢律はその恋人。怜司は律にとって、ずっとあこがれの王子様だった。けれど怜司たち生徒会に疑念を持った生徒会監査委員会。人呼んで「学園特捜部」。その存在をうとましく思う怜司は、監査委員長・篠原貴文のスキャンダルをねつ造しろと、律に命じる。大好きな怜司のために、我慢して貴文に接近する律。「鬼の監査委員長」と呼ばれる貴文は、実は胃痛を抱え、カレーもろくに食えない。彼を支えているのは、持ち前の正義感のみだった。そんな貴文の素顔を知り、「自分の目で真実を確かめろ」と言われた律は、次第に心が揺らいで……。
後書きによれば、作者初の100%学生ばかりの学園物だとか。でも、お初の不安なんてありませんでした。スピーディな?!??開と読みやすい文章はさすが手慣れたもの。キャラクターもしっかり立って、安心して王道を楽しめました。BLにありがちな素人臭さなどまったくありません。この作者の魅力って、一般エンターテイメントでも充分に通用するこの文章力だと思います。もちろんHの濃厚さもありますが、それもプロのサービス精神の一環でしょう。BLとしてたしかに突出した特徴はありませんが、その分、極端な趣味に走らず、大多数の人が安心して読める内容、キャラ、カップリングになっていると思います。
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