樹生 かなめ
価格:¥ 903 (Book)
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おすすめ度 ★★★★★
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★★★★★ 2004-08-15 おかしみとかなしみ。
岩井課長なるキャラの魅力が際立っています。「枯れた男」から、うらぶれた風情の哀れな男を想像していたのですが、まったく違いました。いい意味で枯れてます。まるで神父さまです。
長引く不況とリストラの嵐に疲れはてた企業戦士たちを親身に気遣い、箸にも棒にもかからんお荷物女子社員らにも彼は極めて穏やかに接し、声を荒げることはありません。彼女たちは備品破壊の常習犯など笑わせてくれますが、オトコのためのカレー作りで給湯室に篭る、崖っぷち三十路女の姿には滑稽と悲壮が滲みます。
人生の不条理と悲哀を笑いで包んで描いた秀作。作者の人間に対する暖かい眼差しを感じます。
恋愛要素は少なく地味ですが、長く心に残りそうな本です。
★★★★★ 2004-08-12 作風をあえて…
馬鹿な雰囲気の中に、どこか哀愁を感じさせる雰囲気がある。
男として精力を失った男と、過去の自分のような男が、
引かれあう雰囲気は暗くなりすぎず、それでいて、読んだ後
何かを感じさせるような仕上がりでした。
続きが読みたいなぁ
★★★★★ 2004-08-04 渋くてヒューマンなストーリー。
渋いです。樹生かなめさんらしからぬ、渋さです。
銀行マン出世街道からリタイヤした岩井と、若手ナンバー1営業の小田原。
岩井の、枯れぶりが心に染みます。。小田原の子供のような情熱と優しさも○。
周りをかためるとんでもない女性社員たちにも、思わず笑ってしまいました。特にオフィスの鍋が‥!
久しぶりにドロドロしていないBLを読んだ気がします。年季の入ったBL読者には、共感できるクダリが多いです。ぜひとも続きが読みたい、そして次回は進展して欲しい~!
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