榎田 尤利
大洋図書 刊
発売日 2003-06
もしかして番外編というくくりは間違っていたかも 2004-03-30
吾妻&伊万里シリーズの番外編とも言える本作。待っていました、シリーズで気になる男・王子沢がメインで登場です。
けれど本作は主に真面目な会社員・榊の視点で描かれているので、王子沢が古い恋に見切りをつけて新しい恋に向き合う過程はよくわからず仕舞い。正直最初は肩透かしを食らった気分でしたが、そんなこと気にもならないほど素敵な話でした。
仕事をきちんとやっている男達の恋模様は、学生のそれとは異なった魅力がありますね。最後には王子沢が自分の心に決着をつけたらしいことも描かれていて心憎い演出になっていましたし。客観視されたことで、逆に王子沢の格好よさが際立ったかもとさえ思えました。 主人公が主張で赴くタイの描写がまた良いのです。読後にはあなたも「マイ ペン ライ」と言いたくなる筈。
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